スタッフブログベンチプレスで右肩亜脱臼(当時10代)男性~負傷の状況・施術法・注意点など

今回はベンチプレスで過去に右肩亜脱臼した現在40代男性の施術内容についてご紹介します。来院した際に伺った詳細は下記の通りです。

受傷当時の様子

・ベンチプレスでバーベルを持ち上げてから頭の上へ倒していく際(寝ながらバンザイする感じ)、戻そうと力を入れた時に右肩へ激痛を感じた。
・肩の可動域の限界を超えた感覚がした。
・近所の外科に行き、しばらく通って赤外線をあてたり、痛み止めや湿布を塗ったり貼ったりしたが肩の痛みは治まらなかった。
・その後、鍼灸院に通い、鍼・整体・電気治療へ行い、肩は少し動くようになった。
・痛みなくようやく肩を回せるようになったのは、1年後くらいだった。
・草野球を始めたが、ボールを投げる度に肩の筋が伸びる感覚があり激痛がした。
・整形外科に行った際、「脱臼していたのでは?」と言われた。

現在の様子

・重めのカバンなどを持つと関節が伸びている感覚で少し痛み、力を抜くと肩が抜けそうな感覚がある。
・投げる動作が辛く、キャッチボールも緩めにしか投げられない。
・トレーニング用のゴムを使って軽い負荷で肩を動かした後は楽になる。
・鏡で見るといつも右肩が下がっており、可動域も狭い。
上記の状況を踏まえて判断すると、肩関節がバーベルの重みにより可動域を瞬間的に超えて不完全な状態で関節が戻った為、亜脱臼になったのではないかと考えられます。

肩のインナーマッスルである棘上筋の損傷が考えられます

脱臼の場合は腕を動かそうとしても動かない、又は動かしても戻される感じがするという症状がある事から考えづらいと判断します。また、長期に渡って腕が上げられない、重いものを持つと関節が伸びる感じがある事から、肩のインナーマッスルである棘上筋の損傷が考えられます。

上記の件を踏まえて、応急処置、当院での施術法、痛めた後の注意点についてご説明します。

関節の負傷が考えられる場合は動かさない事が重要

最初に応急処置として、亜脱臼など関節の負傷が考えられる場合は動かさない事が重要です。もし、関節が変形して脱臼や骨折の可能性がある場合は無理に引っ張るなどして治そうとしないでください。脱臼の場合、場所によっては関節の間に本来は挟まらないはずの軟部組織(軟骨など)が入ってしまう事があるからです。

まずはテーピングやタオルなどで動かないように固定して患部を冷やしながら病院へ向かってください。近くにない場合は接骨院へ行くようにしてください。時間と共に症状が悪化しますので、早めの対応が必要となります。

今回の場合は負傷してから時間が経過しており、患部が治っている為に筋肉を鍛える事が必須となります。確認してみると肩の関節が緩くなっているルーズショルダーと診断されました。現在、日常的に起こる痛みの原因は関節の不安定性によるものなので、インナーマッスルを強化する事で安定させます。

当院での施術・対応について

当院の対応として、脱臼していて緊急性を要する場合は整復を行い、関節を正しい位置へ治します。(本来、医師の確認が必要ですが、緊急時は事後報告となります)

次に関節に痛みや熱がある際には電気治療やリンパ・血流の改善を行い、炎症を早急に鎮める処置を行います。この時期に肩を90度以上挙げて動かすと下ろしている時よりも関節の特徴として不安定さが増すので、やらないようにしてください。(キャッチボールやバドミントンの動きなど)

その後、痛みが治まったら運動療法(トレーニング)を行います。肩は可動域が広い関節なので、インナーマッスル(ローテーターカフ)を鍛える為のメニューを提案し、可動範囲や痛みの状態を確認しながら経過観察し、安定感が増す事を目的とします。次に元の状態まで回復してきたら、GTSを使用してのトレーニングをオススメします。

関節のゆるみはインナーマッスル鍛えて再発を防止

関節のゆるみはケガする前と同じにはなりません。そこで、今まで以上にインナーマッスルである、肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋をより鍛えて再発を防止する事が大切です。また、筋肉が増えてきても何度も脱臼を繰り返す場合は、手術を必要とする場合がありますので、是非、ご相談ください。また、今回の施術は、自費施術になり、保険適用対象外になります。